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狩人になれ!(ビーバー隊 夏季キャンプ2日目 その1) [夏キャンプ特集]

夜が明ける少し前、ビーバーたちはまだグッスリと寝入っている頃。バンガローの外はものすごい雨と雷で大荒れでした。

今回泊まったバンガロー(通称:ホワイトハウス)は、屋根の一部がガラスになっていて、星空は良く見えた(今回は曇り空ばかりで未確認)のでしょうが、この日はバタバタと打ち付ける雨ばかり。その勢いに怖さが倍増します。

この雨で、バンガローと炊事場の間にあった小さな水路が轟々と流れる濁流になり、掛かっていた橋も一時は水に浸かったほど。それでも時間とともに雨は弱まり始め、サイトのアチコチにできた「池」も、次第に「水たまり」へ。

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どうやら天気は回復していくようです。

ビーバーたちも、長靴をはいてバンガローから飛び出してきました。

隊長「長靴の中が濡れると気持ち悪いから、水たまりに入らないほうがイイよ」
ビーバーたち「ハーイ!」
…と言いつつ水たまりへバシャバシャ。

今日の朝食は昨年に続いて「カンガルートースト」です。
持ち物にあった牛乳パックを用意し、パンに野菜やチーズを挟みます。
そのパン(サンド)を丁寧にアルミホイルで包んで牛乳パックに入れたら、炊事場へ移動。

竃場で牛乳パックに… 点火!

作り方を知っているビッグビーバーはニヤニヤ。
初めて見たビーバーたちは「エーーーー!」

牛乳パックが燃えることで中のパンが程よく蒸し焼きになり、おいしいホットサンドが出来上がりました。

元気にモリモリと朝食を食べたら、少し静かな時間を過ごしましょう。

ボーイスカウトには「スカウツオウン・サービス」という、スカウトたちによる信仰心の向上を図るプログラムがあります。今回ビーバー隊ではその導入として、リーダーが主宰するかたちで「自分と周りの関わり」と「感謝」についてのお話をしました。
みんな静かに、真剣にお話しを聞いてくれたので、きっと何かを感じ取ってくれたことでしょう。

早朝に出発予定だったボーイ隊・ベンチャー隊が大雨の影響で予定変更となり、朝のセレモニーも団全員が揃って行われました。

さぁお待ちかね、いよいよ2日目の活動開始だよ!

飯地の森の主からの手紙通り、すっかり狩人になったビーバーたち。今日はどんな狩りに出発するのかワクワク感が高まります。でも、お腹が減っては獲物を捕まえるところか捕まってしまいそう・・・。

朝ごはんを食べたばかりだけど、まずは昼ごはんの支度をしてから出発することにしました。

お昼のメニューは「夏に美味しいトマトソースのスパゲッティ」! でも普通のパスタとチョット違うぞ!

ビーバーたちの目の前には、コロコロに切られた太いソーセージと大量の乾燥スパゲッティが。

「じゃぁ、作るよ~」

副長の掛け声とともに、パスタを刺す・・・ソーセージに刺す!?

パスタを20本刺せるかな~がんばれ!ガンバレ!

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美味しいお昼ご飯になるんだよ~。
お父さん・お母さんにも促され、黙々とソーセージにパスタを刺していくビーバーたち。
ハリネズミのようなソーセージや、どう触ったらいいのか・・・と思うような形に仕上がったパスタもあり、個性豊かな顔ぶれが揃いました。

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コレが済んでしまえば、あとは時間を見て茹でるだけ。
どんな状態で出来上がるのか楽しみです。

そうこうしていると、準備をしていた隊長から「よしっ!出発しよう!!」の合図。
ビーバーたちは、昨日作った『パチンコ』と玉をたっぷり入れた袋を肩から下げて…

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まずは? 

そう、「もりのバンニン」であるモミの木に聞いて見なきゃ。

みんなダッシュでモミの木の下へ。すると小さな袋に入った小さな箱が。
中に入っていた手紙には…

『この森をあらそうとする、「ナニカ」が来たようだ。
「ナニカ」は、森のヨウセイのオマモリをうばって、森のオクへかくれた。
このままでは、「ナニカ」がオマモリのチカラをすいとって、森がかれてしまう。
みんな、「ナニカ」からヨウセイのオマモリをとりかえしてきてくれ。』

何と!森の奥に「ナニカ」が来たらしい。狩りに行くつもりが森の妖精のお守りを取り返す、冒険の旅になってしまいました。

確かに中世のヨーロッパでは、怪物に捕らわれたお姫様を有能な狩人が助けに行ったお話がありますから、ビーバー狩人たちも「もりのバンニン」から頼まれたら断るわけには行きません。

では改めて、狩りの道具を携え、みんなの旗を掲げて、森の奥へしゅっぱ~つ!!

少し歩くとスグ森の入り口です。
「ナニカ」の気配はないか、急に森から飛び出してくるかもしれない。周囲を木にしながら、慎重に歩を進めるビーバーたち。
すると、道の片隅にアノ小箱(宝箱)を発見。

『きみたちが森のオクにいくことを、森のナカマへしらせなければならない。
きみたちのハタを、できるだけタカクあげ、森のナカマにもよく見えるようにしてほしい。』
うーん、どうやら目印を立てなければならないようです。
ちょうど傍に竹の棒があったので、コレにビーバー隊がいつも持ち歩いている「みんなの旗」をつなげて、高く上げればいいかな?

でもどうやってつなごう。ビーバーたちはカブやボーイのお兄さんたちみたいなロープワークは出来ません。少しは結べたとしても、ガッチリとは行かず旗が取れてしまいそうですね。
すると副長が「こんな物があるよ」と結束バンドを取り出しました。
なるほど!これならビーバーたちでも棒をつなぐことが出来そうです。

最後に締めるところだけリーダーが手伝って、3段つなぎの長―――い旗竿が完成!
それを隣の木に括り付けて、ビーバー隊のみんなの旗が森の入り口に高々と上がりました。
これだけ高ければ、森のみんなにビーバー隊がきたことを知らせられそうです。

意気揚々と森の奥へ入っていくビーバーたち。

昨日も歩いた場所だけど、なんだか様子が変?どこかが違う?
少し進むと、また小箱(宝箱)を発見!!

『あのカネをならすと、「ナニカ」のゲンキをすこしだけ、ヨワクすることができる。
できるだけ「ナニカ」をよわらせておいたほうが、いいだろう。』

あのカネ、金、鐘?

周りを見回すと、少し離れた大きな木の枝先に、小さな古びた鐘がぶら下がっているではありませんか。何だか森の歴史をズーット見てきたような、歴史の重みを感じる物体です。
「あの鐘」を鳴らすと「ナニカ」のパワーが弱くなるようなので、ビーバーたちも「よし!鳴らすぞ!」とチカラをこめたものの…。

どうやって鳴らす?

道から遠くて手は届かないし、手ごろな棒も見当たらず。
落ちている石を投げるにしても、当たりそうにないしな~。

しばし途方にくれるビーバーたち。

「そうだ!パチンコだ!」
ビーバーの一人が声に出したとたん、全員が袋からパチンコを取り出しました。

昨日の練習を思い出して、狙いを定めて・・・パシッ! パシッ! パシッ!

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アレレ、なかなか当たらないぞ。
このままでは、持ってきた弾が無くなっちゃうから、小石を使ってみよう。
出来るだけ小さくて形が丸っこいモノを、パチンコにかけてパシッ!

飛んでいく様子を見ていると、あと少しのところで鐘をかすめているよう。
少しずつ軌道修正して、よーく、よーーく狙って~~~~ パシッ! カーーン!

当たった――!!

一人が当たると、ほかのみんなも続けて当たり出すから不思議なもの。

勢いよく当たれば良い音が響くし、横に少しだけ当たると優しい音が鳴ります。
鐘が鳴れば、それだけ「ナニカ」のパワーを弱くできるので、ビーバーたちは時間が許す限り鐘を鳴らし続けました。

さぁ、これだけタップリ鐘を鳴らせば、「ナニカ」もだいぶん弱っているんじゃないかな。

再び出発して歩き出すと、またまた小箱が。
『「ナニカ」がいるバショまで、メジルシをおいておいた。
そのメジルシをサガシながら、もう少しだけオクへいってくれ。そこに「ナニカ」がいる。
「ナニカ」はミドリイロの、もしゃもしゃしたヤツだ。』

険しい道のりを進むうえで目印があるのはありがたいことです。
確かに歩いていくと、アチコチに石や木の枝で矢印が作られていました。これなら道に迷うことはありません。

森の中へ入っていくと、現地に住む人たちの村?(いえいえ、ベンチャー隊やボーイ隊のテントサイトです)に着きました。
更に地面に置かれている矢印をたどって奥へ進んで…。

ん?アレは!?
何やら不思議な姿の物体がハンモックで寝ている!

どうやらアレが「ナニカ」のようだ。葉っぱの集まったような怪しいカタマリで、モシャモシャしている…。
我々に気づいているのか、それとも鐘の音ですっかり弱っているのか、ピクリとも動かない。

そしてハンモックの真下には、モミの木の下にあったのと同じ小箱(宝箱)があるではありませんか! あの中に「森の妖精のお守り」が入っているのは間違いなさそうです。

しばし考えたビーバーたち。寝ている「ナニカ」が動き出してもよいよう、パチンコでけん制しながら小箱を取に行くことにしました。

そーっと、静かに、とリーダーの声が聞こえているのか聞こえていないのか、次々とパチンコを打つビーバーたち。
いくつかは「ナニカ」に当たりましたが、相変わらず動く様子はありません。

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コレなら行けるぞ!と、思い切って踏み込んで小箱をゲット。「ナニカ」が動く前にこの場を立ち去るぞ!!のリーダーの声で一目散に山道を走る走る!

チョイと余裕を見せたスカウトもいましたが、ひとまずは誰も逃げ遅れることなく、みんなの旗が立つ森の入り口まで戻ってきました。

さて、「森の妖精のお守り」とはどんな物なのか。

小箱の中には、爪?牙?角? 鋭く尖った物がいくつか入っていました。
お守りということで、紐も通っています。

一緒に入っていた手紙を見ると…
『ヨウセイのオマモリをとりもどしてくれてアリガトウ。
チカラのよわくなった「ナニカ」は、とおくへニゲテしまった。
そのオマモリは、ビーバーみんなにわたすので、また「ナニカ」がきたときは、テツダイにきてくれ。』

何と、取り戻したお守りはそのままビーバーたちの手に渡ることとなりました。
ただし、再び「ナニカ」が来た時にはまた手伝いに行かなければならないようですが…。

こうして「もりのバンニン」から頼まれたミッションは完了。
意気揚々とビーバー基地へ戻りました。

フ~ッと一息。気が付けばお腹がグ~~~~。

お昼のメニューは? そう!みんなが下準備をしたトマトパスタですよ~。

ソーセージを持ち上げると、パスタがニョロリとついてくる。
朝作ったときはハリネズミみたいだったのに、茹で上がった今はタコのようなクラゲのような物体に?!

ちょうど一口サイズで食べやすくて、見ていても楽しい、でもちょっと不思議なメニュー??

お昼ごはんをシッカリ食べ終わった頃も、天気はまだまだ大丈夫な様子。

森の狩人になったビーバー隊、午後はどんな冒険が待っているのか!?


続きは次の記事で~。

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